Frontiers in Language Sciences
博士後期課程1年の山口航輝さんと太田の共著論文が、Frontiers in Language Sciencesに掲載されました。
理論言語学で長年論争が続いていた空範疇(発音されないが文の理解に重要な役割を果たす要素)PROが、文を読む際にかかる時間に影響を与えていること行動実験により明らかにしました。文節ごとに文を提示し、それぞれの文節を読むのにかかる時間を計測する自己ペース読文実験を行い、読み時間を説明可能なモデルを線形混合効果モデルという分析で検討しました。その結果、空範疇PROを仮定したモデルと仮定しないモデルでは、前者の方が実験データに対する適合度が高いことが明らかになりました。
Yamaguchi, K. & Ohta, S., “Dissociating the processing of empty categories in raising and control sentences: A self-paced reading study in Japanese,” Frontiers in Language Sciences, 2, 1138749, 1–15, doi: 10.3389/flang.2023.1138749